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#Meggyの香港旅行記 #1

by Meggy

12:55、4泊5日の香港滞在に向け、福岡空港を飛び立った。

福岡と香港を3時間35分で結ぶ香港エクスプレス。航空券が安い代わりに、コーヒーや膝かけさえ有料で提供するらしい。私はまったく気にならないが、今回はもう少しランクの高い飛行機を予約しても良かったかもしれない、とふと思う。なぜなら、今回の旅は、64歳になった母も一緒だからだ。母と私、ふたりきりの女旅である。

私にとって、母は特別な存在だ。「最近ママにハグしてもらってない」と訴えて、周りを笑わせた幼い日のことをよく覚えている。オシャレに興味を持ち始めると、彼女の服やアクセサリーや靴を借りて出かけた。私は、彼女のようになりたかった。彼女は賢いけれどおバカさんで、明るいけれど淑やかで、意志が強いけれど誰より優しい。私にとって憧れの女性である彼女は、同時に、私のかけがえのない親友でもあるのだ。

香港旅行は急に決まった。私はどこでも良かったので、彼女に行きたい場所を尋ね、8月に予約した。彼女の初孫(私の姉の息子)が6月に生まれ、彼女の母(私の祖母)が7月に息を引き取った、そのすぐ後のことだ。

およそ9年に及ぶ実母の介護を終えた母。それと同時に、彼女は、ようやく外食や遊びを楽しめるようになった。もちろん旅行も。

一方で、息子を身ごもり、産んだ姉が、今度は自由に動けない状況になった(幸せなことだ)。それを間近で見ていた私は、「もしかすると、母とふたりで旅行できるタイミングは今しかないのでは?」と気付いた。祖母の介護が終わり、私が子を持つまでの間。長い人生のなかで、最初で最後のチャンス。そうして、香港旅行は急に決まった。

旅行のことを誰かに話すと、「親孝行したね」と言ってもらえることがある。それは違う。これは、彼女の存在を、5日間も独占できる人生でただ1回のボーナスだ。きっとこれから先、今回の旅を「行ってよかった」と振り返ることが何度もあるに違いない。ヌーラボが有給休暇を取りやすい職場で、本当に良かった。

どんな旅にしよう。何を食べ、何を見て、どんな気持ちを分け合おう。飛行機は、まもなく着陸態勢に入る。

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